LEDと基板についてのコラム③

LEDと基板についてのコラムの第3回ですが、今回はLEDの特徴やLEDを使用する際に気をつけておきたい事を調べてみたいと思います。

【極性について】
抵抗などとは異なりLEDの電極にはアノードとカソードの2種類があります。
外部から電流が流れ込むのがアノードで、外部へ電流が流れ出すのがカソードです。
カソードに対する正電圧をアノードに加えて使用しますが、アノードとカソードを間違えた場合には光りませんし、逆方向に対する耐電圧が低いので壊れる恐れもあります。
回路図記号や基板のシルク印刷等でダイオードやLEDの場所に矢印のような記号がありますが、矢印は電流の流れる向きを表しています。
そのため部品を実装する際には向きを間違えないようにしなければなりません。
また、基板レイアウト設計時に向きを指示する場合にも間違えないようにします。

【電流について】
白熱電球を光らせるようにLEDに直接電圧を印加した場合、LEDに定格を超える電流が流れて破壊に至る場合があります。
これは、LEDの電圧-電流の特性によるもので、定格電流を超えないようにする為の電流制限用の部品や、回路が必要となります。
もっとも簡単なものは抵抗を追加するもので、流したい電流値をもとに算出した抵抗値の抵抗を追加します。

【熱について】
LEDは白熱電球に比べ発熱しないというイメージがありますが、まったく発熱しないというわけではありませんし、明るさを求めて電流値が数百mAを超えるようなLEDを使用する場合などは放熱への考慮が必要になってくるかと思います。
LEDが温度によって受ける影響には寿命への影響や、明るさへの影響があります。
最大定格を超えた温度条件での使用は故障や極端な寿命低下の原因になりますし、温度の上昇により電流を光に変換する効率が落ちるので、光度が低下します。

さらに、温度上昇に伴って素子からの発光スペクトルが変化し、色調が変化するといったこともあるようです。
また、温度上昇に伴う順電圧の特性の変化により、温度上昇前では問題が無かったのに温度上昇時に定格以上の電流が流れる恐れもあります。

このような熱の問題への有効な対策の一つとして、LEDを実装する基板の放熱設計が挙げられます。
LEDに限らず半導体デバイスの小型化や集積化により小型で高機能な製品が開発されていますが、それに伴ってデバイス自体の放熱性は悪くなっていきます。
このような流れのなか、部品との直接的な熱伝導が可能な基板の放熱性の向上が今後も求められるのではないでしょうか。
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